2017年7月25日火曜日

(463) 『コンテンツデフレ』の時代(松居一代さん動画でお笑いは商売上がったり)

北野たけしさんのこの東スポの記事を読んで、なるほどと強く感じた。

たけし 松居一代動画の問題点を指摘「お笑いは商売上がったり」(2017年7月25日 10時50分) http://www.tokyo-sports.co.jp/entame/entertainment/712644/

【以下、引用】  

船越英一郎を批判する松居一代の動画には参るよな。こんなことされたら、お笑い界はたまったもんじゃない。だって松居の動画はタダだからなあ。芸人はやっぱりギャラもらってやらなきゃならないのに、これだけ次から次へとこんなに面白い動画をアップされたら、お笑いは商売上がったりだね。昔はストリッパーもそこそこ食えたのに、アダルトビデオなんてものが出てきて、ストリッパーが終わってしまったのと一緒だよ。

【引用終わり】

この現象、あえて名前を付けるとすれば、『コンテンツデフレ』だろうか。 皆薄々気づいていた現象だろうし、この言葉を使っている人は既にいるだろうが、 改めて松居一代さんの騒動を見て、これまでそれを仕事にしてお金を稼げていたお笑い芸人・ユーチューバ―の人達は、この強力過ぎる価格破壊・自分の人生破壊を厭わない方の出現によって、これからますます食うのが大変な仕事になっていくんだろうな、と想像する。 そういえば、自分ももろに影響する事で、すごく似たような事を考えたことがあるな、と思ったら、これだった。

『知識デフレ』
https://michitenji.blogspot.jp/2016/11/390.html

『情報デフレ』
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8634444.html

『学歴デフレ』
https://michitenji.blogspot.jp/2016/12/424.html

広い意味では、知識・情報・学歴、いずれも「コンテンツ」と重複する部分もあるかもしれない。

インターネットの発展によって、この「コンテンツデフレ」的な現象は不可逆的に進み続ける。私は個人的には、上記「知識デフレ」の記事(390 知識デフレの本質)の中で、

今は世代間格差が世間で話題になっている通り、老人が金を持っているが、いずれ、若者にしかできない仕事(介護を筆頭に、若い肉体がどうしても必要な仕事)の価値が上がり続け、その金を使って若い人に助けてもらわざるを得ない、そういう時代が来るんじゃないだろうか。
 
そうなって初めて、家族間格差(私が考える、日本の世代間格差の本質)が顕在化するのかも。
 
何のことはない、体を使って汗水流して働く事の大切さを軽んじ、3K(きつい、危険、汚い)などと、肉体労働を知識労働よりも下に見る風潮が長い間続いた事、それに対して、人間(動物?)の本来の姿に戻す方向への、自然現象が起こり始めている・・・
 
と書いているが、概ね間違っていなかったのでは?
そう思った。

2 件のコメント:

世間研究家 さんのコメント...

フリーミアムという言葉もあるが、フリーミアムの致命的な欠点は、ごく一部の勝者に対して大多数が敗者になってしまう事。

構造的に中流層が破壊される仕組み。この流れに身をまかせると、松居一代さん、ホリエモンやイケダハヤトさん、プペルの絵本を書いた元芸人の方に象徴されるような、空気を読まずに突き抜けられる人だけが果実を得られる。

私のような空気を読んで、実名を出すことすら極力避けたいと思う凡人、普通の人はどんどん収入が減っていってしまう。

これは中流層の崩壊そのものだと思う。

皆が松居一代さんやホリエモン、イケダハヤトさんみたいな人ばかりになったら、日本はどうなってしまうか?公務員の警察官や自衛官、NHK、大手企業などだけでは、恐らく明日の数が全然足りない。

具体的には、中小企業の従業員が、軒並みブラック労働に巻き込まれるか、もしくは低賃金化していってしまう。

そんな私は中小企業勤め、会社は絶賛傾き中。もう、この世の中、本当に勘弁してほしい。

世間研究家 さんのコメント...

上のコメント一箇所タイプミス。"明日の数"じゃなくて"イスの数"