2012/12/26加筆
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城繁幸さんが、激しく抗議している相手、森永卓郎さん。
世代間格差を解消するという観点に立った時、森永さんは「敵そのもの」らしい。
テレビに出ている、変てこなオジサン、というイメージのある森永さんだが、
俺自身、城さんがそう言うんだから、「悪い奴なのかな」と思っていた。
ところが、その森永さんが提唱する、「イケメン税」
あまりの面白さに、爆笑を通り超え、感動してしまった。
強烈な冗談なのかな、と思ったのだが、どうやら、真剣な考察を経ての提案のようだ。
AERAを買って読んでみたが、妙に説得力がある。
城さんの事は、「世代間格差を解消しなければいけない」というメッセージを
粘り強く発信され続けているという点で敬意を表するが、
森永さんは、もしかするとその批判も理解したうえで、「イケメン税」を
提案したのかもしれない、と思った。
少々失礼かもしれないが、森永さんと、城さんのご家族について調べてみた。
森永さん : 家族は妻と長男と次男
城さん : 35歳の時に結婚(多分、いたとしても、まだお子さんは小さいと思う)
同じ氷河期世代として、城さんの、「世代間格差是正の必要性」には共感する。
しかし、私は、日本の場合、「世代間格差の本質は家族間格差」という仮説を持っているので、
あまり、両親世代(団塊か、その少し上)と俺達氷河期世代で真剣に衝突しても、
不毛じゃないのか?という気がしている。
なぜなら、両親だっていつか死んで、
(多分、両親ともパチンコに使ってしまって、ほとんど俺には残してくれないだろうが)
遺産はもらえる訳だし、氷河期世代の俺も、いずれ「ジジイ」になって、
いずれは、俺の子供から、
「お父さん達、やたらと人口が多い氷河期世代のツケを背負って、
僕たちは国の借金を返さなきゃいけない地獄のような日々を送ってんだよ!!」
と言われてしまうんだろうし。
そこで、前回に続き、サザエさんシリーズ。(フィクションです)
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(カツオ君)
「お父さん達が、国の借金を大量に作っちゃったから、僕たちは将来大変だよ」
(ワカメちゃん)
「そうよ、そうよ、悪いのはお父さん達の世代よ」
(タラちゃん)
「そうです~。悪いのはおじいちゃんです~」
(波平さん)
「うーん、すまん。でも、ワシだってお前たちを養うために一生懸命働いてるんだよ。
お前達はまだ小さいから解らないだろうが、会社ではいろいろ怒られたりして、大変なんだよ」
(マスオさん)
「そうだよ、カツオ君。お義父さんだって大変だし、僕だって会社は大変だよ。」
(波平さん)
「お前たちも大きくなったら解る。」
(カツオ君)
「何言ってんだよ、お父さん。僕はもう30年以上小学生やってて、いつまで経っても中学生になれないじゃないか!!」
(ワカメちゃん)
「そうよ、お父さん。私はいつまでこの髪型なのよ?」
(タラちゃん)
「そうです~。僕も、30年以上喋り方がずっとこのままです~」
(波平さん)
「その文句は、テレビ局か、(故)長谷川町子先生に言ってくれ。」
(マスオさん)
「ま、それはそれとして、磯野家&フグ田家の将来を考えたら、
カツオ君もワカメちゃんもタラちゃんも一生懸命勉強しなきゃダメだよ」
(カツオ君)
「でも、一生懸命勉強して、仮にいい大学に僕が入れたとしても、今のご時世、
厳しい就職活動もあるし、いい会社に入れるかどうか解らないじゃないか。」
(ワカメちゃん)
「私だって、一生懸命勉強して、いい大学に入って、キャリアウーマンとしてバリバリ働く事も
選択肢の一つだと思っているわ。
でも、今、慶応や早稲田を出た、凄く頭のいいお姉さん達が、
あえて一流企業の一般職を狙っているらしいじゃない。
商社の一般職なんかは、倍率が凄く高いらしいわよ。
本音は、いい旦那さんを見つけて社内結婚して、
専業主婦として、自分のお母さん達のような人生を歩みたいからじゃないのかしら?」
(波平さん、マスオさん)
「うーん」 (二人顔を見合わせて、困った顔)
(波平さん)
「それはともかくとして、カツオ、お前には、磯野家の跡取りとして、将来結婚して、
子供を2人くらい作ってくれなきゃ困るぞ。ワシと母さん(フネさん)の墓を見てもらわなきゃ困る。」
「ワカメ、お前は、いい旦那さんを見つけて、いつか結婚してこの家を出て行くんだぞ。」
(マスオさん)
「タラちゃん、タラちゃんはフグ田家のお墓を継ぐんだよ。
僕は次男なので、お墓は、僕とサザエが初代になる。
僕のお父さん、つまり、タラちゃんのもう一人のおじいちゃんは死んじゃってて、
そっちのお墓は大阪に住んでる、お兄さんのサケオ兄さんが継ぐけど、
僕たちは名字が違うから、磯野家のお墓には入れないからね。」
(カツオ君)
「えー、お墓代なんて、僕払えないよ。父さんが死ぬ前に、全部ちゃんと準備しといてよね」
(波平さん)
「ばっかもーーーん!」
(マスオさん)
「まあ、まあ、お義父さん、抑えて抑えて。タラちゃん、タラちゃんは解ったかなあ?」
(タラちゃん)
「僕まだ幼稚園にも入ってないので、解らないです~
でも、僕は、この30年以上住んだ、住み慣れた家をいつか出て行かなきゃいけないですか?」
(マスオさん)
「そうだねえ。いずれ、僕達家族とカツオ君のどちらが、この家を相続するかで、
もめる時が来るかもしれないねえ。
僕も会社、いつリストラされるかわからないから、できればこの家は出たくないなあ。
そうすると、カツオ君には、早目にどっか海外にでも移住してくれた方がいいかもなあ。」
(波平さん、カツオ君)
顔面蒼白。二人顔を見合わせ、マスオさんはそんな人じゃない、と信じようとする。
(波平さん)
「マスオ君、一緒に、一生懸命働いて、お金をたくさん貯めて、
家族皆が、将来もお金に困らず、皆幸せに生きられるようにしようじゃないか。
どうだい、二人でもうちょっと頑張って、そろそろ玄関とキッチンをそれぞれ別にした、
2世帯住宅にでもしてみんかね」(真剣な顔)
(波平さん)
「母さん、サザエ~、ビールもう一本持ってきてくれ~」
参考URL(早慶女子「一般職」に殺到)
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以上、私が勝手に作ったフィクションです。
お気を悪くされる方がいらっしゃったら、ごめんなさい。
要するに私が言いたい事は、
日本の世代間格差は、今の家制度が完全に崩壊する事がない限り、議論しても不毛。
家族間格差の方を何とかする対策を考える事の方が、現実的で、重要じゃないか、という事です。
但し、家制度が崩壊する事の方が早ければ、前提は崩れます。
でも、これだけ日本は諸外国と比べてファミリービジネスが圧倒的に強い国。
家制度の崩壊は、イコール、日本国の崩壊という気がしてなりません。
また、親と子の繋がりが、欧米圏よりも、いい意味でも悪い意味でも強い(強すぎる?)のが、
我々日本人の特徴なので、それは認め、受け入れる方が、楽なような気がします。
*この、我々日本人は、親子の繋がりが強すぎる事の副作用が、
「親子心中」「ひきこもり(親子の共依存が一因?)」のような気がしています。
森永卓郎さんが懸念されている通り、
我々氷河期世代以降、結婚できない、従って子供もできない人の数が非常に多くなっている。
その一方で、国の借金は雪だるま式に増えている、
これは一刻も早く手を打たないと、本当に上記懸念
(私の子供たちの代から、私達氷河期世代が、「姨捨山」状態の扱いを受ける)
事が現実になる気がしてなりません。
「本人の自己責任」「ライフスタイルは人それぞれ」
というのは、思考停止であり、このままだと、将来(100年~200年後)、
少子化によって、本当に日本人は絶滅するんじゃないでしょうか?
これは、本当に何とかしなければ。
シャレになってない気がします。
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