「イクメン」という、軽い言葉が巷で流行っているが、
実際に子育てしてみると、そんなに生易しいものではない事が良く解る。
私の所は6歳と4歳の男の子2人なので、
男の子の事しか解らないが、
明らかに、父親と母親で役割が違う。
そして、両方の実家の経済的、物理的なサポートがないと、
極めて負荷が大きい。
幸い、今勤務している会社は、社畜のように働かなくても良く、
土日、祝日は必ず休めるので、助かっているが、
単身赴任や、残業当たり前の会社で働いている同世代の父親の大変さを思うと、
非常に心が痛む。
ここから先は、各家庭の状況、実家と同居しているかどうかによって違う可能性はあるが、
あくまで一例として、私の家の子育て状況。
子供の視点に立つと、
母親(私の妻)は、「なんでも受け入れてくれる」存在。
4歳の息子は、未だに、眠くなると母親と一緒じゃなきゃ嫌がる。
私が無理矢理だっこして一緒に寝ようとすると、眠いのもあってか、激しく抵抗する。
その一方で、父親の私は、「外での狩りの仕方を教えてくれる」存在。
土曜や日曜、公園でも、博物館でも、スポーツでも、
外に一緒に行くと、父親である私の姿を良く見ている。
「やってみて、言って聞かせて、やらせてみて、ほめてやらねば人は動かじ」
これは、子育てにもそのまま当てはまると思う。
子供の好奇心にあふれる視点では、
ありとあらゆるものが、「狩り」の練習材料。
例えば、ATMでお金を下ろす事、電車(PASMO, SUICAは勉強にならない)での切符購入、
自動改札機の通過、レンタカーを借りる事、ガソリンを入れる事、
とにかく好奇心旺盛で、目を輝かせ続けている。
男の子2人を土日に連れ、一緒に遊ぶというのは、
平日の仕事と同等、いや、相手が何も解らない相手と言う事を考えると、
平日の仕事以上に、頭と体を使う。そして、わが子が育つのを見るのは、本当に面白い。
だが、母親役は、どんなに頑張っても父親である私には難しい。
逆を考えれば、父親が非常に仕事で忙しいために、子育てにかける時間が少なく、
その分、父親役をやらねばならない母親の負荷はいかほどのものか。
サザエさん、ちびまる子ちゃんを見ると、
サザエさん(タラちゃん)、ちびまる子ちゃん共、
実におじいちゃん、おばあちゃんが大活躍しているかが解る。
我が家の場合、両方の両親とも、片道100 km以上の距離に住んでおり、
サザエさんやちびまる子ちゃんの家のような、おじいちゃん、おばあちゃんからのサポートは期待できない。
従って、父親の私も、母親の妻も、エネルギー全開で頑張らないと、
とてもじゃないけど、男の子2人は育てられない。
6歳と4歳になり、最近やっと少しだけ楽になって来た気はするが、
学費含め、これから自分が受けさせてもらったのと同様の教育を
子供2人に受けさせてやる事が、本当に俺のような甲斐性なしにできるのかどうか、
相当不安である。
この状態では、少子化にならない方がおかしいだろう。
いろんな意味で、お年寄り(これからお年寄りになる人も含む)は、
もっと次世代を育てる事を考えるべきじゃないだろうか。
下山の思想がベストセラーになっている状況から判断するに、
「定年まで後5年だ、やっと肩の荷が下りる」
「もう、俺は十分働いた。これからは妻と海外旅行だ」
などと自分勝手で、ふざけた事を考えている
人が相当数いるんじゃないだろうかと感じる。
それは違うだろう、サザエさんやちびまる子ちゃんの、
おじいちゃん、おばあちゃんを見習って、次世代を育てるか、
もし同居は時代遅れだと思うんなら、
日本のプライマリーバランスを一刻も早くプラスにしなければならない、という危機感を
持って、きちんと子孫の事を考えた投票行動を起こすべきだろう。
テレビで、「サザエさん」と「ちびまる子ちゃん」という2世代同居というファンタジーを
そのままにしておいて、
「お前はお前の家族の事だけを考えればいい(by 私の親父)」
「子供(私)に迷惑はかけないで死んで行く。俺(私の親父)の事は気にしないでいい」
格好いいようだが、これって、実はすごく無責任じゃないのか?
そうやって、俺たちの世代に丸投げするなら、国に借金残しちゃだめだろう。
若い部下を、社畜のようにこきつかい、フリーターや、派遣社員を多数生みだしちゃダメだろう。
日本がここまで来ると、
「消費税反対。政治が悪い。」とか、たわごとを言ってる場合じゃない。
(私も含めた)今の現役世代皆がやっている事は、
まだ生まれたばかりの俺の子供達の世代からの搾取だ。
このままでは、俺は、俺の子供たちが成長して、俺が60過ぎて定年する頃、
我が子たちから、「姨捨山」状態で夫婦共々、山に捨てられても、文句が言えない。
私が、「企業の世間的責任」という言葉を世に広めたい、という野心を持ち、
このブログを充実させたいと思っている最大の動機は、これだ。
根が深すぎて、気が遠くなるが、
本当に、早く何とかしないといけない。
このままじゃ、絶対やばいと、本能的に感じる。
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「何故サザエさんは長寿番組なのか?」に対しての一説(真偽不明)
本当か??と疑問には思うが、仮にこの説、
【波平さんとマスオさんのように権力者の世代交代が進む事は、
女子供のメンバーにとって大変安心できる状態です】
が当たっているとしても、
波平さん、フネさんの老後、
カツオ君の受験、就職問題、
ワカメちゃんの受験、就職、結婚、
相続問題
日曜の夕飯前に、
「大変安心できる状態」を視聴者に提供するという貢献をしてくれている事に文句を言うつもりはないが、
大家族が一番幸せを感じられる短い期間だけが強調されて、
我々が家族の良さを思い描いてしまうと言うのは、
家族の実際の大変さ(痴呆、相続、タラちゃん未満の年齢の育児の大変さ)
に実際に遭遇してしまった時のショック、辛さを(悪気はないにせよ)増幅させてしまっていないか?
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