今日(6/15)の日経朝刊で「迫真」にて、「テレビなぜ負けた4 これでシャープに勝てる」という記事。
以下、同紙からの引用。
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亀山工場の建設が始まったのは2002年。シャープは約1000億円を投じてパネルからテレビまでを一貫生産する世界初の垂直統合型工場を造った。
最先端の技術をブラックボックスにとじ込め、韓国、台湾勢の追随を許さない戦略だった。
だがその頃、韓国サムスン電子は全く違うことを考えていた。「これでシャープに勝てるかもしれない」。横浜国立大学教授の曹斗X(55)は一緒にゴルフをしていたサムスンの幹部がそう言ったのを覚えている。
この時サムスンが恐れたのは、シャープが液晶テレビの海外生産に乗り出すことだった。当時シャープの液晶パネルの画質の良さは一目で分かった。それを中国で安く作って新興国の店頭に並べられたら、サムスンは勝てない。だがシャープが亀山に引きこもるのなら。
サムスンも必死だった。1997年のアジア通貨危機で事実上の倒産状態に追い込まれ、98年に開いた「生存対策会議」では120あった事業部を34に整理した。営業マンは目の色を変えて海外に散った。最も警戒したのはシャープ。だがベトナムに行っても、ロシアに行っても、そこにシャープの姿はなかった。
シャープだけではなかった。パナソニック、キャノン、ホンダ。為替が1ドル = 100~135円の円安に振れていたこの時期、日本を代表する製造業が争うように国内で大型投資に踏み切った。学界では東京大学大学院教授の藤本隆宏の「擦り合わせ型ものづくり論」が脚光を浴びた。「『日本のものづくりは強い』という奇妙なナショナリズムがまん延していた」と曹は振り返る。
「日本の未来は」「世界がうらやむ」。99年にカラオケで流行したモーニング娘。の「LOVEマシーン」。小渕政権のばらまき政策で日本がミニバブルに酔っていたころ、世界は一気にグローバル化した。内にこもった日本のテレビを待っていたのは衰退という名の未来だった。 (敬称略)
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失敗を後悔しても仕方ない。しかし、反省しなければならない。
「擦り合わせ型ものづくり論」は多分正しいと思う。日本の年功序列、文化的特徴とマッチした、「強い現場」は本当にその通り。しかし、残念ながら、モジュール化、機械化、グローバル化のスピードはそれよりも早く、「強い現場」でも、鴻海(フォンハイ)精密工業のような仕組みに追いつく事は、多分もう二度とないだろう。テレビだけでなく、多くの日本の「ものづくり」は、これから真綿で首を絞められるように、ジワジワと苦しんでいく事になってしまう気がする。
この失敗の経験から何を学ぶべきか?
私は、「内にこもったら、先に待ってるのは悲劇的な未来」
という事じゃないかと思う。
今の日本は、残念ながら、まだ皆で内にこもり、昔からの悪い病気の、「世間」「空気の読み合い」「揚げ足取り」「出る杭は叩く」「木を見て森を見ない」「総論賛成各論反対」「問題先送り」・・・ばかり。生活保護や芸能人のスキャンダルなどの、内の問題ばかりにかまけ、それを皆でうっ憤をぶつけ合っているように思う。「議論」のつもりなのかもしれないが、「鳥の目」で見れていないので、一番肝心な、少子化、世代間格差、家族間格差、これらの本題に関しての話し合いがなされていないように思う。
もうどうする事もできないんだろうか。このまま、ものづくりでは金が稼げなくなり、少子高齢化が進み、日本語では飯が食えなくなり、「漢字仮名交じり文」という特殊な、でも素晴らしい発達を遂げた言語が衰退し、最後は日本人は世界でごく普通の、英語を喋る国民になる。絶滅はしなくても、日本語、日本の文化は世界の画一化に吸収されて独自性を失ってしまう・・・
・・・俺が生きている間は大丈夫なのかもしれない。でも、このまま行けば、多分息子達が中年になる頃はもうダメかもしれない。諦めたくない。でも、揚げ足を取る人達の相手するのも疲れた。自分の力不足が悲しい。ごめんなさい、ご先祖様・・・。今日はすごくブルーな気分だ。来週以降、良い事が起こる事を願おう。週末、家族と遊んで、エネルギーを充填し、来週以降に期待。
・・・俺が生きている間は大丈夫なのかもしれない。でも、このまま行けば、多分息子達が中年になる頃はもうダメかもしれない。諦めたくない。でも、揚げ足を取る人達の相手するのも疲れた。自分の力不足が悲しい。ごめんなさい、ご先祖様・・・。今日はすごくブルーな気分だ。来週以降、良い事が起こる事を願おう。週末、家族と遊んで、エネルギーを充填し、来週以降に期待。
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