【(58)「怒哀喜楽」(喜怒哀楽は順番が違う)】の続き。
蜷川幸雄さんの言葉、
「人間はなにをうれしいと感じるかより、
何が恥ずかしいかでみた方が分類しやすい。
演出家になって、そう考えることがある。」
に触発されて、人間の感情を説明される際に有名なフレームワーク、
「怒哀喜楽」の4つの感情以外にも、分類できない感情があると、ふと思った。
例えば、蜷川さんが言う所の、
「恥ずかしい」や、
「怖い」(恐怖、怖れ)
4歳の次男は「恥ずかしい」という感情が現れ始めた。
親から見ると、「人見知り」という形で表れている。
6歳の長男は、「怖がり」だ。
お化けとか、怖いテレビなんかを見ると、
チャンネルを変えたがる。
つまり、この「恥ずかしい」「怖い」という感情も、
人間が元々備えている「感情」の一つだ。
この二つの両方の感情に共通しているのは、
「逃げたい」「遠ざけたい」
極論すると、その根底には、「死への恐怖」があるような気がする。
つまり、「今の安全な(幸せで平和な)状態」が、
壊れてしまう可能性があるという、(多分本能的な)「恐怖」を、
脳が感じた時に現れる感情だと思う。
そこで、自分自身の事を振り返ると、
この「恥ずかしい」や「恐怖」という感情は、
怒哀喜楽が現れる前に出て来る気がする。
例えば、東日本大震災が起きた時、本能的に、まず、「怒哀喜楽」の感情がマヒした。
「恐怖」は感じたが、「自分が死にたくない」ので、
まず、体は、とっさに、「自分の身を安全を確保する」という行動を取った。
「恐怖」が実感をともなって押し寄せて来るのは、時間的にはその後だった。
「怒哀喜楽」が現れて来たのは、さらに、その後だったような気がする。
と言う事は、脳で考えれば、「大脳」よりも内側の、
動物が持っている原始的な脳によってもたらされる感情という度合いが
怒哀喜楽よりも「強い」のが、「恐怖」だと思う。
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ここで、蜷川さんの言葉、「恥ずかしい」に戻る。
「恥ずかしい」というのは、「恐怖」とは違うけれども、
「本能的にそこから逃げたいと感じている」という意味で、共通するものを感じる。
俺自身、何を「恥ずかしい」と思うだろうか、と、休みの4日間考えた。
明確な答えは出なかったけれども、
「多分、恥ずかしいと思う事を恐れず、それを積極的に経験していこうとする」
という事を繰り返すと、俺の現時点での人生の目標、
「道と言う道は全て天竺に通じる、されば悟空よ出鱈目に行け」の
お師匠さん(三蔵法師)の言葉に従っているような気がする。
「恥ずかしい」は、「恐怖」とは違うので、
この言葉を思いつくような自分にとっての経験は、「死ぬほど怖くはないけど、なんとなく嫌だ」
というレベルだと思う。
だとすれば、「恥ずかしい」を超え続けて行く事は、多分、自分のためにもなるし、
何より、「生きていて楽しい」と思える気がする。
・・・今朝、早速これを実行に移した。
生まれて初めて、週刊誌「女性セブン」を買って、
周囲の視線を気にしながら、約40分間の、通勤電車の中で読んできた。
さすがに、「恥ずかしく」なって、会社のある駅に着いたところで、即ゴミ箱に捨てたが。
実際に、「恥ずかしさ」を超えた所には「学び」があった。
女性セブンを読んで感じたのは、
- やはり男と女は違う生き物だ
- 爆笑問題の太田光さんの、亡くなった、お父さんとの間の関係など、
男の俺の目から見ると、「えぐい」程、心の内面をえぐろうとしている。
- 40歳代の女性、小学1年生に興味を持つような、子供を持つ母親も含まれる層、
韓流ブームに乗る事のミーハーさに乗っかる層、
そういう同世代を冷めた目で見る事を楽しむ層、
など、多分、様々な女性をターゲットにしている。
- 40歳代の女性は、(多分)子育てが一段落したり、経験を積んで目が肥えてきたりして、
(優れた女性脳が持つ)能力が有り余っている。それが、女性誌らしい記事に繋がっている。
- でも、美貌の衰えに対しての恐れ、恐怖、認めたくないと言う気持ちが強く、
「高須クリニック」の怖いほど若々しい60過ぎの院長の上半身裸の写真とかが出ている。
- アラフォー男性の俺にとっての"週刊SPA!"みたいな役割を、
多分、"女性セブン"は、お年頃の女性達に対して担っている
- この40歳過ぎの女性達の膨大なエネルギー、優れた女性脳の能力を、
日本社会のために貢献するような形で、上手に使えれば、日本は今よりもっと良い国になる。
- それに失敗すると、「純粋でピュア」な男の俺から見れば、
どろどろした、しんどいばかりの、嫉妬ばかりを煽っているだけのような気がする。
などなど、新鮮な驚きと感動に包まれた。
・・・俺個人としては、正直、「どーでもいい」内容ばかりだったので、
今後、多分、「女性セブン」を金出して買ってまで読む事は、もう2度とないだろうが。
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