142, 143のアメリカの2大政党制の背景を知ると、
日本で「2大政党制」にしても、全く機能するはずがない事が明らかだ。
そもそも、日本人はアメリカと違って、
表に明確に現れるような、日本人グループ間の
深刻な宗教的・経済的対立が(現時点では)発生していない。
従って、自民党と民主党の間で、政治的な主張をぶつけ合う必要性、テーマがない。
かつて、資本主義と社会主義どちらがいいか答えが出ていなかった時代
(団塊世代の方の、学生運動の時代?)には、
多分、自民党と社会党/共産党の間で、主張をぶつけ合う意味があったかもしれないが、
今は、全くない。
多分、今の、社民党と共産党の迷走の根本的な理由はこれだと思う。
主張をぶつけ合う必要性がないのに、大勢政治家がいるとどうなるか?
ここ数年間の政治の状態が答えだろうと思う。
上げ足とり、責任のなすりつけ合い、自分を応援する政治団体との癒着・・・etc。
日本人が「政治家は民主党も自民党も皆ダメだ」と悟ってしまったのは、
政治家にも責任があるんだろうが、ある意味で、
「日本と言う国は、アメリカと違い、人種間・宗教間対立が少ない恵まれた国」だからこそ、
政治家があまり意味のない、不毛な事に時間を費やせてしまっているんじゃないかと思う。
恵まれているから、「総論賛成各論反対」的なテーマに、
貴重な時間と金がどんどん浪費されていく。
そしていよいよ国の膨大な借金と、世代間格差の問題が臨界点に達して、
現在の状態に至った。
こういう状態だから、橋下さん的な「ハシズム」を国民の多くが求め、
それに対して、「その思想は危険だ。ヒットラーや、独裁者と同じだ」
と不安に思う、学者さんや、香山リカさんのような人が出てきた。
テレビで、その人達に、橋下さんが「じゃ、どうするんですか?代案は?」と質問したら、
ブレーキ役の彼らは、「いや、それを考えるのは私達の仕事じゃありません」と逃げ、
世間が、「それならお前ら黙っとれ!!必要なのは何らかの行動じゃ!!」
と一斉に反応した。
当然の反応だろう。今の日本の状態を考えたら。
さて、これからどうするのがいいんだろうか。
個人的には、橋下さんのやり方しかないと思う。
但し、橋下さんが独裁者にならないよう、何らかの歯止めは必要だろう。
しかし、その歯止めは、心配しなくても、
日本にある、強力な「世間」が役割を担ってくれる気がする。
「世間」に支配されている我々日本人は、
イワシの群れと同じで、集団で、一斉に一方向に動く傾向がある。
その方向が間違っていると、皆で心中しかねない。
誤解を恐れずに言えば、第二次大戦に突入し、玉音放送を聴くまでの日本は、
まさにその状態だったと思う。
しかし、現在の日本はこれだけ言論の自由が守られており、
むしろ、上げ足を取る人が大勢いすぎるくらいの状態だし、
まさか、今の日本で、言論封殺のような事が起こるとも思えない。
ならば、橋下さんのような「空気を読まず、突っ走る」リーダーが、
政治だけでなく、日本のありとあらゆる所に大勢出てきて、
上げ足とりの批評家を跳ね飛ばして行くのが、
これからの日本のためになると思う。
衆議院議員や参議院議員については、明らかに今よりも人数が少ない方がいいだろう。
一票の格差とか、いろいろ問題はあるだろうが、現状の半分以下、或いは四分の一で良いと思う。
今は、明らかに、「船頭多くして船が山に登る」状態にある。
少数意見を反映させるという大義名分は間違っていないが、
少数意見の言う事を聴き過ぎて、今は政治が機能していない。
その事の方が大問題だろう。
「アメリカ等の先進国の真似をして」、2大政党制を取るなんて、ナンセンス極まりない。
日本と言う国は、そんな制度取らなくてもいいくらい、
宗教対立の問題も、人種差別の問題もアメリカに比べて圧倒的に小さいんだから、
大勢の政治家を有する事自体が、「もったいない」し、「不効率」だと思う。
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