2016年11月21日月曜日

(143) 民主党と共和党(アメリカ)-その2

アメリカの民主党と共和党に関しての続き。
 
「アメリカは人種のルツボ」であり、
アメリカ人と仲良くなりたいなら、その人の「先祖」がどこの国から来たか、
知ろうとする事が結構重要だったりする。
 
人口構成は概ね以下の通り。(Wikipedia 「アメリカ合衆国」より引用)
アメリカ人全人口 315百万人
 
1位 ヒスパニック系 54百万人 (褐色-中南米系)
2位 ドイツ系     51百万人 (白色)
3位 アフリカ系   39百万人 (黒色)
4位 アイルランド系 37百万人 (白色)
5位 イギリス系   28百万人 (白色)
6位 アメリカ人   20百万人 (?)
7位 メキシコ系   18百万人 (褐色-中南米系)
8位 イタリア系   16百万人 (白色)
9位 フランス系   12百万人 (白色)
10位 ポーランド系 10百万人 (白色)
11位 インディアン  8百万人 (褐色)
12位 ユダヤ系   6百万人 (白色) 
・・・
22位 中国系    2百万人 (黄色)
・・・
27位 インド系    1.5百万人 (褐色-インド系)
・・・
31位 韓国系    1.2百万人 (黄色)
・・・
34位 日系     1.1百万人 (黄色)
 
ここまでで、まずは「人種」という分類。
次いで、居住地域(州)に移る。
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ざっくりとした、強引な分け方だが、
アメリカの地域を大きく分けて、
東部、中部、西部、南部
の4域に分ける。
 
現時点での、自分の独断と偏見が入っており、今後も勉強して、調整していくが、
強引にそれぞれの特徴を言うと、以下の通り。
 
東部 : 
ニューヨーク(文化、経済の中心)、ワシントンDC(政治の中心)
距離的に、ヨーロッパに一番近い事もあり、日本で言うと、「首都圏」のイメージ。
人は、「人口密度が高い」「洗練されている人が多い」「政治的」
 
中部 :
古き良きアメリカ。バカでかい土地、農地。大自然。
日本で言うと、ど田舎のイメージ。アメリカの外の国の事を考える機会は比較的少なく、
人は、「人口密度が低い」「田舎もんが多い」「政治的な事は考えず、素朴」
 
西部 :
西海岸、シリコンバレー(IT産業の寵児達)、アメリカンドリーム、カリフォルニア、ハリウッド
Apple, Facebook, Googleなどなど、新しい産業が生まれては消えて行く。
ゴールドラッシュの時、多分、ただでさえ冒険心のあるアメリカ人の中から、
さらに夢を求めた人達が、東から西へと移動していった。
人は、「人口密度は中ぐらい」「冒険心がある」「アメリカンドリーム」「大金持ちになりたいという夢」
・・・一方で、数年前、サブプライムローン問題で、住宅バブルが弾け、夢破れ、
 家を手放さざるを得なかった中流層も多数。
 
南部 :
貧困。南北格差。ハリケーンの被害。黒人の比率が高い。
ジャズ、ブルースなどの音楽。
他の地域に比べると、アメリカの発展を十分享受できていないイメージ。
 
これが、地域という切り口。
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こういうアメリカの複雑な人種、地域の特徴を踏まえた上で、
共和党、民主党の中心支持層を考える。
 
共和党 : 
主に大企業・軍需産業・キリスト教右派・富裕中間層・
アメリカ中南部のレッドネックを始めとした、保守的な白人層などを代弁する。
倫理的には支持基盤のキリスト教右派の影響から、反同性愛・反中絶を強固に主張する。
南部・中西部の白人が支持している。
 
民主党 :
一般的に中道からリベラルの立場を取る議員が所属する。
2006年11月の中間選挙で共和党に完勝したのも保守的な州における中道派の健闘によるところが大きい。
経済政策に関しては国内の製造業、貧困層や弱者、中小企業を救済するため、
自由貿易主義を主張する共和党とはやや一線を画す国内産業保護主義を取る。
現在の主な支持層は東海岸・西海岸および五大湖周辺の大都市市民および、低所得者である。
労組・労働者、さらにアフリカ系アメリカ人、ヒスパニック、
アジア系(フィリピン系アメリカ人・華僑・日系アメリカ人・韓国系アメリカ人等)
など人種的マイノリティである。
 
つまり、共和党と民主党という2大政党制というのは
既得権を持つ側(白人の右派)と、
それ以外の側(左派)とのアメリカ人同士のグループ間対立を、
平和的な手段で、何とかして、いい方向にして行こうという、
強い意志、努力が形になったものである。

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