2016年11月30日水曜日

(399) 使われなくなった二人称単数形『Thou』

(255) 日本語の二人称 に関連して。
http://blogs.yahoo.co.jp/michitenji/6392577.html

アラフォーになって初めて気付いた疑問。
「Iの単数形はWe, HeやSheやItの複数形はTheyなのに、なぜYouだけは単複同形なんだろう?」

今は本当に便利な時代で、ネット検索で簡単に疑問が解消されてしまう。
昔、こういう疑問をぶつける相手は学校や塾の先生しかいなかったんだけど。
Google先生は本当に凄い。

日本語で「you 単数 なぜ」でGoogle検索したら、このサイトが出てきた。
http://selfyoji.blog28.fc2.com/blog-entry-1078.html
リンク先のさらにその先のリンクだが、
http://blog.livedoor.jp/eigoshokunin/archives/2007-03.html

真偽は定かではないが、これらのサイトの説では、二人称単数の"Thou"は、
『「あなたは」と相手を呼ぶのは失礼に当たるのです。それは英語でも同じなのです。だから,thouを使わなくなったのです。その代わりに,「二人称複数形主格」youを単数のときにも使うようになったのです。』らしい。

検証のため、英語で「thou why disappear」でGoogle検索してみたら、これが出てきた。
http://languagehat.com/what-happened-to-thou/

これを読むと、ちょっと上に引用させてもらった日本語の説明とは違う感じがする。

13世紀頃にどうやら敬語的な単数形(respectful singular)2人称として使われ始めたのがyouの始まりらしい。

英語の歴史を見ると、大元はゲルマン語(ドイツ語と同じルーツ)で、
古英語(450年~1100年)
中英語(1100年~1500年)
近代英語(1500年以降)
らしい。
(Wikipedia 英語)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8B%B1%E8%AA%9E

(Wikipedia Thou)
http://en.wikipedia.org/wiki/Thou

しゃべり言葉と言うのは、人同士の交流がなく、放っておくと変わっていくもの。

日本国内ですら、東北と沖縄、それぞれの方言しか喋れない人同士の意思疎通は難しいだろうし、
中国はMandarin(北京語)とCantonese(広東語)を喋る人同士が、お互い英語で話し合う方が楽と言ってたのを実際に聞いたことがある。
ラテン語がルーツのイタリア語、フランス語、スペイン語、ギリシャ語、ポルトガル語とかは、日本人の感覚だとお互いの違いは「方言」くらいの違いらしい。

ところが、今はネットや移動手段の発展により、人同士の交流が促進され続けている。

日本国内は、テレビの全国放送のおかげで、沖縄でも北海道でも標準語(アナウンサー言葉)がより力を持つようになっているのと同様、世界と言う規模で見れば、言葉は集約化する方向に向かっていくんだろうか?

言葉が近づいていくと、お互いの文化は近づいていくと思う。

実際、日本人は、平均値としてアメリカ人に近づいているように思う。
(集団主義に嫌悪感を感じる人が増え、個人主義が強まっている)
同時に、アメリカ人は平均値として日本人に近づいていると思う。
(行き過ぎた個人主義に対して、反感を感じる人の声が強まっている感じがする)

本題の2人称とか、1人称って、人間の一番基本的なコミュニケーションに関わる言葉なので、
こういうのを調べると、結構面白いかもしれない。

そういや、日本語の1人称についても興味を持ってこの記事を書いていた。
もろもろ、頑張ってこじつければ、比較文化論とかに繋げられるかもしれない。

(299)主語の省略(日本語の特徴)
http://blogs.yahoo.co.jp/michitenji/7539896.html

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