Yahoo知恵袋で、悪質な釣り行為を続けている人の質問に、あえて回答してみて思ったこと。
その知恵袋の質問は以下。
匿名のyahoo知恵袋は、質問者の他の質問や回答を見るとだいたい予想がつくが、盛り上がっている質問の大多数は質問者が『釣り』を目的にしたものであって(回答者があえて感情的になるような言葉や表現を使い、盛り上がる事を楽しむ行為)、プロフィールは嘘だと思っておいた方がいい。
この質問者のプロフィールには、お金持ちの20~29歳の女性の大学生、代々医者の家系、卒業後はイギリスに留学予定と書いてある。他の質問含め、超わがままで「パンが食べれないならケーキを食べればいいのに・・・」みたいな発言を繰り返し、たくさんの回答者が釣られ、訪問者や回答者が増える事に、悪趣味な快感を感じているんだろうと思う。
この質問以外の質問(ベビーカー、主婦、貧乏くさい兄の彼女・・・)は、不毛な対立を煽るだけで、何の意味もなく、スルーするのがベストだとは思うが、この、世代間格差を背景にした「若者は老人を助けるべきか」に関しての質問は、今の日本の慢性的なゆでガエル状態への警告という意味で、ちょっと気になった。なので、あえて真面目に回答してみた。
かなり話が飛んでしまうが、私の頭の中では、「あ、これ現代版の時代劇かもな」と感じた。
水戸黄門、暴れん坊将軍、遠山の金さん、大岡越前などなど、かつてはテレビで時代劇をやっていたが、最近は全く見ない。悪役を偉い人が懲らしめてめでたしめでたし、というのは、もう時代に合わないことを、皆が気づいているからじゃないかな、と思っている。
一方で、もしこのyahoo知恵袋釣り質問の金持ちお嬢様が実在したら、日本の世間は袋叩きにするだろう。匿名の2chで実名を明かして、その家族をさらし者にして、匿名の無言電話をかけ・・・みたいな感じで。だから、実際のリアルの昔からの金持ちは、こういう事は絶対に喋らない。また、金持ちの2代目・3代目は基本そんなに苦労してない人が多いので、こういう屈折した考え方を持つ人はあまり多くないと思う。だが、こういう架空の悪役、本当にイヤな奴で、誰もが嫌う架空人物に対して、これだけ大勢の人が反応する(釣られている)のは、それだけこの質問が、今の日本の世代間格差に対して、鋭く迫ってしまっているからだと思う。
時代劇と違って、見た後腹が立つだけで、スッキリしない。(架空の)悪役はやっつけられずにその後ものさばる。皆もイライラが残っただけ。
・・・でも、将来こういう極端な考えをする若い人が出てきても文句が言えないくらい、今の現代を生きる我々が将来世代から世代間格差という形で経済的搾取をしている事に対しての警鐘としては、残念ながらこういう胸くそが悪いやり方しかないのかもしれない。
このまま日本の借金を減らさない状態のまま、アラフォーの私が今から25年後に孫ができたとする。その時、1万円の大金(私としては)を、お年玉として孫に与えるとする。今の日本のプライマリーバランスは、ざっくり一人当たり年間30万円を将来世代に借金のツケとして回し続けている。まだ生まれてもいない孫から、毎年30万円を何年にも渡って搾取し続け、そして将来、偉そうなおじいさんズラして、私は1万円を孫に渡せるだろうか?
この世代間格差に限っては、今我々がやっている事は、相当酷い経済的搾取である事を、強く日本人が認識し、真剣に危機感を感じて、アクションをどんどん取っていかないと、問題の先送りはこれからも続くと思う。そして、必ずいつか爆発する。爆弾ゲームみたいなもんで、年を取って早く死んだもん勝ち、みたいな状況になってきている。時限爆弾が爆発する時期の大本命は、人口が非常に多く、それ以降の若者の数は減り続けていく、我々氷河期世代(1970年代半ば生まれ)が老人になる時期だと感じている。それより早い可能性はあっても、爆発がそれより遅くなる事はないと思う。
その意味で、世代間格差の問題に限って、この釣り質問は評価するべき何かがあるかも、と感じた。
多分、BAにはなれないだろうから、備忘のため、自分の回答コピーを以下、貼り付け。
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世代間対立を煽って問題が解決すればいいんですが、多分、冷静に考えないとどうしようもないと思います。
世代間格差の問題解決は先送りされがちです。多分その理由の一つは、皆、今、楽をしたいから。アリとキリギリスの話じゃないですが、先がどうなるか誰にも解らない状況下、将来世代の事を考えて年金や健康保険等の身を切るような改革はどんどん先送りされて皆がキリギリスになってしまっている日本の状況、これは事実だと思います。
一方で、個人的には、日本の世代間格差の本質は家族間格差だと思っています。これだけ世代間格差が広がっているのに、本格的にそれを解消させるアクションが起きないのは、日本の金融資産の多くを持っている老人の方からの遺産相続が見込める若い人は、本音の部分で国よりも自分自身の両親や祖父母を頼りにしているからじゃないかと考えています。
今はそういう(多少なりとも)遺産相続をあてにできる家族に所属している若い人の割合が比較的多いから、みんな切羽詰ってない状況ですが、家族間の格差は今の状況が続くのであればさらに広がっていくと思います。
その家族間の格差がある臨界点を超えた時点で、質問者さんが書かれているような事を大勢の若い人が本当に考えてしまう状況に、20~30年後の日本は本当になってしまうかもしれません。姥捨て山みたいな事がリアルで起こるわけです。私はアラフォー男性ですが、このままだと、老人になった時、一番『姥捨て』的な被害に遭うリスクが高い世代は、人口が多い我々氷河期世代かも、と将来に相当不安を感じています。
自分の事だけ考えると、(これから老人になる人も含めて)お年寄りは金を貯め、せめてお金では困らないように蓄えておきたいと考えるものだと思いますが、そういう気持ちを皆持ってるから、政治家が国の借金を増やし、若者に借金のツケを回している政策を続けてしまう状況に歯止めがかからないわけです。
であれば、若者が自分たちの将来を考えるのであれば、お年寄りに対して”北風”的なアプローチではなく、”太陽”的なアプローチをする方がうまくいく可能性が高いかもしれません。
例えばですが、資産家の人に対して、自分の血縁関係がある子孫にだけではなく、国に対して寄付をする動きを推奨するとか。今の政治家の人たちは、資産家の人達の親族や名家の方達が結構多いので、身を切る改革になるかもしれません。多分、お金持ちの家族の人は、本音では、それはとっても嫌がると思いますけど。
相続税の増税や資産課税のような北風的なアプローチよりも、「お金持ちのお年寄りの皆様は、自分の一族だけじゃなく、将来の日本のために是非心ある寄付(=国債の個人的買い上げ)をお願いします・・・」的な太陽的なアプローチの方が日本に向いてると思うんですよね。一時期、施設にランドセルを寄付する伊達直人が流行った事がありましたが、ランドセルよりも現金でもらった方が、施設の側は嬉しかったはずです。また、寄付する先を選べるという事自体は否定しませんが、一番満遍なく世代間格差を和らげるのは、国債をお金持ちが買い取り、その借金を棒引きにする事だと思います。結果は税金と変わらないと思いますが、『義務』である納税とは別のやり方として、『次世代・将来の日本への寄付』という選択肢も広がった方がいいと思います。
こういうお願いに対して、「そんな金払わん!!」的な傲慢な態度を示すお金持ちのお年寄り(及びその一族)は、多分、世間から相当な勢いで攻撃されると思います。そうやって、日本に特有の世間・空気を上手に使って、世界の他の国々に比べれば、まだまだ圧倒的に平和で豊かな日本が今後も続いていくことを願います。
世代間格差の問題解決は先送りされがちです。多分その理由の一つは、皆、今、楽をしたいから。アリとキリギリスの話じゃないですが、先がどうなるか誰にも解らない状況下、将来世代の事を考えて年金や健康保険等の身を切るような改革はどんどん先送りされて皆がキリギリスになってしまっている日本の状況、これは事実だと思います。
一方で、個人的には、日本の世代間格差の本質は家族間格差だと思っています。これだけ世代間格差が広がっているのに、本格的にそれを解消させるアクションが起きないのは、日本の金融資産の多くを持っている老人の方からの遺産相続が見込める若い人は、本音の部分で国よりも自分自身の両親や祖父母を頼りにしているからじゃないかと考えています。
今はそういう(多少なりとも)遺産相続をあてにできる家族に所属している若い人の割合が比較的多いから、みんな切羽詰ってない状況ですが、家族間の格差は今の状況が続くのであればさらに広がっていくと思います。
その家族間の格差がある臨界点を超えた時点で、質問者さんが書かれているような事を大勢の若い人が本当に考えてしまう状況に、20~30年後の日本は本当になってしまうかもしれません。姥捨て山みたいな事がリアルで起こるわけです。私はアラフォー男性ですが、このままだと、老人になった時、一番『姥捨て』的な被害に遭うリスクが高い世代は、人口が多い我々氷河期世代かも、と将来に相当不安を感じています。
自分の事だけ考えると、(これから老人になる人も含めて)お年寄りは金を貯め、せめてお金では困らないように蓄えておきたいと考えるものだと思いますが、そういう気持ちを皆持ってるから、政治家が国の借金を増やし、若者に借金のツケを回している政策を続けてしまう状況に歯止めがかからないわけです。
であれば、若者が自分たちの将来を考えるのであれば、お年寄りに対して”北風”的なアプローチではなく、”太陽”的なアプローチをする方がうまくいく可能性が高いかもしれません。
例えばですが、資産家の人に対して、自分の血縁関係がある子孫にだけではなく、国に対して寄付をする動きを推奨するとか。今の政治家の人たちは、資産家の人達の親族や名家の方達が結構多いので、身を切る改革になるかもしれません。多分、お金持ちの家族の人は、本音では、それはとっても嫌がると思いますけど。
相続税の増税や資産課税のような北風的なアプローチよりも、「お金持ちのお年寄りの皆様は、自分の一族だけじゃなく、将来の日本のために是非心ある寄付(=国債の個人的買い上げ)をお願いします・・・」的な太陽的なアプローチの方が日本に向いてると思うんですよね。一時期、施設にランドセルを寄付する伊達直人が流行った事がありましたが、ランドセルよりも現金でもらった方が、施設の側は嬉しかったはずです。また、寄付する先を選べるという事自体は否定しませんが、一番満遍なく世代間格差を和らげるのは、国債をお金持ちが買い取り、その借金を棒引きにする事だと思います。結果は税金と変わらないと思いますが、『義務』である納税とは別のやり方として、『次世代・将来の日本への寄付』という選択肢も広がった方がいいと思います。
こういうお願いに対して、「そんな金払わん!!」的な傲慢な態度を示すお金持ちのお年寄り(及びその一族)は、多分、世間から相当な勢いで攻撃されると思います。そうやって、日本に特有の世間・空気を上手に使って、世界の他の国々に比べれば、まだまだ圧倒的に平和で豊かな日本が今後も続いていくことを願います。
このまま世代間格差・家族間格差の問題を見て見ぬふりして先送りを続け、少子化がずっと続くと、本当に日本は取り返しのつかない状況になってしまう可能性が高いと思います。それが日本人の総意であれば、どうする事もできないですけど。
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