2016年11月25日金曜日

(296) Father

イエモンでやっぱり好きだった『Father』
 
少々悪趣味で、後ろめたいような気持ちを感じるが、
この曲を作った頃の吉井さんの状況について調べて、涙がこぼれそうになった。
 
娘が生まれ、父親になった実感をジワジワ感じていた頃、仕事が多忙を極め、娘と会えない中、オウム真理教の社会不安等の中で娘の事を思い浮かべながら作った『JAM』
吉井さんご自身が5歳の時に亡くしたお父さんへの思い、おそらくそれを海外にいる時に作った『Father』
 
『JAM』の最後の『君に遭いたくて、君に遭いたくて、また明日を待ってる』は、てっきり恋人に向けてのメッセージだと思っていたが、それがまさか娘を思ってのものだったとは・・・
 
私自身がそうだが、特に父親は、自分が自分の子供を持って初めて、自分が子供の頃に親(特に父親)から受けた愛情に気が付くものなんだろう。お腹で子供を育て、陣痛を乗り越える過程で母になっていく女性とは違い、多くの男はすぐには父としての実感が湧きにくく、ジワジワと父親になっていくと思う。私の場合、もう長男は7歳になったが、未だに父親としては危なっかしく、父としての責任や自覚・経験不足が否めない気がする。(母として経験を積んでいくという点では、女性も共通だろうが)
 
吉井さんにとってコンプレックスだったという、「チョンマゲ役者の旅芸人」のお父さんからの、吉井さんが5歳の時までに受けた愛情への恩返しが、『Father』だと思って、改めてこの歌を聞くと、涙がこぼれる。
 
『JAM』にせよ、『Father』にせよ、これ程までに私達の心を打つ歌なのは、こういう吉井さんの家族への深い愛情が表現された歌だからなのかもしれない、と感じた。
 
カラオケで歌うのが大好きな曲がまた増えた。

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