2016年11月25日金曜日

(286) ハンガーゲーム

昨日(10月1日)は1日有給休暇をもらい、久しぶりに自分一人の時間を満喫した。
 
当初の予定では、パチスロ聖闘士聖矢を朝から晩までやるつもりだったんだが、こういう気合入れた日は得てしてダメで、客が大勢入っている店で打ったにもかかわらず、ストレートで2万飲まれてやめた。
 
気持ちの切り替えの練習だと前向きに捉えられるよう頑張り、「プリンセストヨトミ」と「しんぼる」のDVDを観た後、映画「ハンガーゲーム」を観に行った。昨日は1日だったので、映画が1,000円で見れてお得だった。
 
ネット等では「バトルロワイヤルのパクリでは?」という話が出ているようだが、個人的には「ハンガーゲーム」は結構良かった。むしろ、同じような設定でも、日本とアメリカではここまで演出が変わるのか!!と衝撃に近い思いを感じた。
私の感想は、この相木悟さんの記事に近かった。
 
うまいな、と感じたのは、「ハンガーゲーム2、日本公開決定」というのを、映画の最後に字幕で流していた事。当然の事ながら、良い映画を作るにはお金が必要で、お金がなければ映画の世界の人達は飯が食えなくなってしまう。そうなると、良い映画もできなくなる。だから、ある程度、客をじらせ、お金を長期間に渡って使ってもらえるようなスケジュールを組む事が必要だ。そういうのが、とっても「うまい」と感心した。
 
ここで紹介するのは少々気が引けるが、逆に「素晴らしいんだけど、長い目で見るとまずいな」と感じたのは、鉄拳さんのパラパラ漫画「振り子」。
http://www.youtube.com/watch?v=gyq2DsCBXPA
確かによくできているし、感動する若い人達(?)の気持ちも解るんだが、これ、お金はあまり動かない、つまり、儲からないんじゃないだろうか。この作品自体は本当に素晴らしい。私が言いたいのは作品の内容じゃなくて、「お金」との関わりの話だ。

「金が目的じゃない」というのは素晴らしい事なんだが、それが当然になってしまうと、映画やアニメの世界は飯を食えない世界になって行ってしまうと思う。さらに、それが結果的にデフレ化を加速してしまう。その結果、長期的に見れば、多少「金を稼ぐために、演出し過ぎ」と思うくらいの方が、長続きするし、若い大勢の人材が育ちやすいと思う。手塚治虫さんは間違いなく天才作家だが、もし手塚さんがもっとお金に対してシビアであったら、今の漫画家の方達の世界は、もっと「食える」仕事であったかもしれない。

これは日本全体に言える事かも知れないが、「労働は尊い」「働くのはお金のためじゃない」的な、「労働教」みたいな道徳が行き過ぎる傾向があると思う。今も現在進行形でデフレが進行し続け、誰も得をしない。それどころか、皆が過重労働・低賃金の苦しみのスパイラルに巻き込まれる誘因になったりする。台湾や韓国、中国の製造業の急速な追い上げは、日本の企業をリストラされた中高年の人材流出に伴う技術流出と無関係ではないはずだ。
 
道徳なき経済は犯罪、経済なき道徳は寝言(by 二宮尊徳)
 
アメリカの場合、この言葉の前半部分が重要であり、
日本の場合、この言葉の後半部分が重要だと思う。
 
「ハンガーゲーム」、こういう意味でも面白かった。
ハンガーゲーム2以降、どこまで行くか解らないが、次作も楽しみだ。

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