2016年11月25日金曜日

(278) 「話し合って決める」と言う幻想(ちきりんさん)

知り合いに教えてもらった、ちきりんさんの記事。
全くその通りだと思う。
 
(Quote)
知識と思考は違います。知識は、どちらかが完全に思い違いをしている可能性があるので、正しい知識が目の前に運ばれれば、双方の意見は一致するでしょう。私が上で言っているのは、知識ではなく思考の話です。人の「考え」は、少々議論したくらいで同じになったりはしないのです。(Unquote)
 
このちきりんさんが書かれておられる、『知識』と『思考』を分けて考える事って、結構重要だと思う。
 
世界は、間違いなく画一化の方向に進み続けている。
例えば「洋式トイレ」「和式トイレ」「ウォシュレット」を例に上げてみる。
 
日本は、過去30年の間に、間違いなく和式トイレが減り、洋式トイレが増えている。それは、「洋式の方が快適だから」という知識が浸透したからだと考える事ができると思う。もしかすると、その過程で「日本人なのに洋式トイレなんてけしからん」という思考をする人は存在したかもしれない。仮にこういう思考をする人がいたとしたら、多分その人と「洋式がいいか、和式がいいか」という議論をしても不毛だっただろう。
 
でも、知識の浸透には、最終的には思考は勝てない。徐々に思考は画一化の波に飲み込まれる。今や、和式トイレにこだわる人は極めて少数だろう。私の息子達なんかは、生まれた時から家が洋式トイレなので、小学校の和式トイレで大便ができるか、ちょっと心配だ。
 
 
次にウォシュレットの話。
現時点では、日本国内ではウォシュレットの普及率がどんどん上昇しているだろうが、未だに、海外(ヨーロッパやアメリカ)では一般化していない。この普及を邪魔しているのは、思考だと思う。実際に、以前アメリカ人が笑い話にしているのを見たが、日本のトイレで肛門に温水でシューッとやるのを、冗談めかして話していた。多分、「そんな事やらなくていいよな~」みたいな、恥ずかしさ、常識みたいな思考があるはずだ。でも、これは俺の個人的な予想だが、「ウォシュレットは明らかに気持ちが良い」というのは知識であり、画一化が進むに従って、おそらく欧米人の思考知識に飲み込まれていくと思う。つまり、時間軸は別にして、世界が豊かになるに従って、世界中のトイレは中長期レンジではウォシュレット化(画一化)していくと思う。
 
上に引用させてもらった、ちきりんさんの話に戻すと、議論は、お互いの「知識」を高めあうという点に於いて非常に重要だと思う。しかし、「思考」の方は、同じ「思考」になろうといくら議論しても感情的な対立を招くばかりで、不毛な結果に終わる事が多い気がする。
 
その点に於いて、「思考」の方は、変わるのに時間がかかるものであり、焦るとロクな事がない。
 
私はちきりんさんとは違い、是非このブログにコメントを寄せていただき、議論をさせていただきたいと考えていますが、その目的はあくまで「知識を高めあう」事であって、お互いの「思考」を変えるためではありません
 
というわけで、弊ブログの記事、どれでも結構ですので、
どなたでも、ご遠慮なくコメントを寄せて下さいm(__)m

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