2017年3月17日金曜日

(456) 「本当は何をしたいのか分からない」という病(42歳既婚男性)

恥をしのんで、心の中をぶちまける。

42歳、妻と子供あり。いい年して何言いだすんだか。
だが、それが現実の今の私だ。
外面(そとづら)だけを取り繕って生きてきた事のしっぺ返し。

自業自得なんだが、もう逃げられないし、自分の心の中だけに隠しきれない。

泉谷閑示さん、
『仕事なんか生きがいにするな・・・生きる意味を再び考える』(幻冬舎新書)という本の紹介文。

第三回「本当は何をしたいのか分からない」という病
http://www.gentosha.jp/articles/-/7335

第四回 うつ病のゴールは『復職』ではない
http://www.gentosha.jp/articles/-/7371

この2つの記事を読んで、失業を間近に控えた今の私が、まさしくこの状態に陥ってしまっているらしい事に、数日前に愕然とした。

この記事(第四回)からの引用。

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このように動けなくなり「うつ状態」に陥ったクライアントは、そこではたと「生きるモチベーション」の不在に気付くことになります。

このモチベーションの不在は、「自分がない」ことから生じた問題なのですが、その「自分」に対して唐突に「何がしたいのか」「何がイヤなのか」と問いかけてみても、「自分」は何も答えてはくれません。長い間、「ノー」を禁じられて「自分」の声を聞かずに来たのですから、そのように扱われてきた「自分」の側ももはや主張することを諦めてしまっていて、口をきかなくなっているのです。
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20代~30代半ばまで、いろいろトラブルはあっても、アメリカの工場と日本のお客さんとの間の橋渡し役の仕事は面白く、成長している実感もあった。文化の違い、言葉の違い。それを伝える事でビジネスが成り立ち、会社もきちんと利益が出ていた。

この文化の違いを肌で学べるのがとても面白くて、「世間」という日本語に興味を持ち、「日本世間学会」という学会で発表させてもらったこともある。(「自称世間研究家」はその時の名残。当時考えていたのは以下の記事)
https://michitenji.blogspot.jp/2016/11/32.html

ところが、30代後半になって経験した、前回の会社のリストラ、そして40代前半での今回の会社のリストラ。その2回の大混乱を経験してつくづく思ってしまったのは、日本人とアメリカ人、あるレベル以上で理解しあうのは極めて難しいという事。

もっと言うと、私は営業の仕事を辛いと感じる事が頻繁にあった。お客さんとの付き合い、非常に厳しい交渉など、同僚の優秀な営業の方達を見て、その実力差に何度も打ちひしがれた。

もう日米文化の間に挟まれて辛い思いをするのも、営業の仕事も、イヤだ!
こういうガキのような気持ちが溢れ出て来るのが、今はどうしても抑えられない。

(じゃ、君に何ができるんだい?42歳のいい年したおっさんが何言ってんの?奥さんと子供達の事考えたら、そんな事言ってる場合じゃないでしょ?)

わかってる、わかってる。そんな事。

次の仕事、どうしよう。早く決めないとまずい、と焦る気持ちと、自分の仕事人生、今までの延長ではもうダメなのでは?という、心の底から湧き上がってくる不安。

とりあえず今週末の三連休、本屋さんで泉谷閑示さんの本を買って読んで、自分を見つめてみる。崖から転がり落ちないように、まずは落ち着かねば。

8 件のコメント:

世間研究家 さんのコメント...

ずっと抑うつ状態が続いている。

本を買おうと思ってメモを財布に張り付けたんだが、本を買って読む気力が出て来ない。三連休は結局家から出られず。妻は気丈に見守ってくれているが、小学生の子供達二人を連休なのにどこにも連れて行ってやれない父親である自分が、また情けなくて惨めに感じてしまい、また抑うつ状態が悪化する、というループ。

少なくとも5月末の退職まで、回復は難しいかもしれない。回復していない今、自信/プライドの崩壊と、何をやっても俺はダメかも・・・という暗闇がまとわりつくような感覚からどうしても抜け出せない。心療内科に通って薬飲んで改善するならいいが、どうもそれでは改善するどころか、ますます深みにはまってしまいそうな、恐怖感がある。

いつかこの暗闇から抜け出せるんだろうか・・・。昨日は寝る時、胃痛を感じた。きつい。いつか復活できる日が戻る事を念じる。

今はダメでもいつか神様・・・(昔好きだった曲の歌詞が蘇った)

世間研究家 さんのコメント...

解雇される事を一度人事と上司から宣告されたが、残ってもらいたかった人が転職を決めた事でポジションが空き、今の会社に踏みとどまれる可能性が出て来た。

とは言っても、全く未経験の仕事で、日本法人の事業の先細りは明らかで、いずれは撤退を決めてまた追加のリストラがあるかもしれないという、暗くて先の希望が先が見えにくい環境。

だが、自分の年齢とキャリアと今のメンタルの状況を考えたら、会社から放り出されてしまう事に比べれば、何が何でもしがみついた方がベター。格好悪くても、恥知らずでも、プライドがズタズタでも、これも経験。まずは解雇される予定だった5月末日を乗り切り、今の会社に所属し続ける事を目標にする。

世間研究家 さんのコメント...

なんとか5月末日は乗り切った。抑うつ状態は一向に改善されない。いつ会社からリストラを再び宣告されてもおかしくない。霧は一向に晴れない、辛い状況が続いている。

世間研究家 さんのコメント...

7月も半ば。解雇されず、なんとか会社で働けている。問題は解決していないが、時間の経過とともに忘れていく、誤魔化している感じ。

何故か松居一代さんと泰葉さんに対して腹が立って仕方がない。嫉妬?

周りの人達の迷惑を省みず、ただひたすらわがまま、エゴをむき出しにして自分勝手な言い分を明るく言い続ける、それが妬ましいんだろうか?

どう考えても彼女達が幸せだとは思えない。幸せな人に嫉妬するなら解るが、何故俺の心はそんな所に興味を持ってしまうんだろうか。

同窓会や旧友との飲み会も全て断らせてもらっている状況が続いている。どっかで何かを断ち切らないとこの慢性的な霧を消すのは難しいんだろうか?

でも、断ち切ることは許されない(と考えてしまう)。少なくとも老いたオフクロを見送るまで、子供達が独立するまでは。

多分、重く考えすぎている。仕事なんてそんなもんだし、最悪仕事辞めたって命まで取られるわけじゃない。気楽に、気楽に。

でもなかなか抜け出せない。はあ、相変わらず仕事が辛い。

世間研究家 さんのコメント...

今日は妻と子供達が合宿に参加していて独り。帰りに約1年ぶりに4円パチンコ北斗の拳。神様っているんだろうか、大勝ちした。当たりの快感、相当なものだった。半年以上の抑うつ状態が続いた影響もあったのか、やっぱり俺の趣味からパチンコは外せないな、そう感じている。

神様が助けてくれたと信じて、週末のテニスも再開してみる事も心に誓う。

それと睡眠時間は短縮して6-7時間にしてみる。頼むから抑うつ状態よ、もう私を解放してくれ。

これが神様が与えてくれた、長く続いたミッドライフクライシスから抜け出せるチャンスである事を強く祈りつつ。

世間研究家 さんのコメント...

結局、パチンコで勝った時の軽躁状態は2日くらいで終了。テニスは再開したものの、前ほどには夢中になれない。鬱的な気分はずっと続いていて、当面の間、改善は難しそう。

おそらく、仕事がうまく行っておらず、かつキャリアも自分にしかできない得意なスキルや自信も身に付かず、会社もいつリストラを再開してもおかしくない、そういう環境が変わらない以上、好転は期待薄。

このままの精神状態が40代、50代まで続くのはとても辛いものがある。だが、打開策も見当たらない。ひたすら我慢の日々が続いている。いつかこのコメントを、「40代前半は辛かったなあ」と振り返れる日が来て欲しい。だが、多分あと最低三年半、大殺界を抜けるまでは続くんだろう。20代と30代で楽をしてしまったのかもしれない。その罰なのかも。後悔先に立たずだが。

世間研究家 さんのコメント...

やはりこの問題に正面から向き合わない限り、自分の人生が良くならない、その事を再認識。

泉谷先生の以下の文章に、心が衝撃を受けている。
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人は「主体性」を奪われた状態のままで、自力で人生に「意味」を見出すことは原理的に難しいものです。まずは、人生の「意味」を求める前に、「意味」を感知できる主体、すなわち「自我」を復活させることから始めなければなりません。
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44歳にて真剣に考える「自我の復活」。自分のためなので、周りの目は気にしない。
ただし、さすがに年齢的に恥ずかしいので、親しい友人も含めて話しにくい。
しかし、我が妻には心を全て開いて話す事ができる。心から妻に感謝。

世間研究家 さんのコメント...

今日は2024年9月22日。
あれから転職に失敗して休職、失業(3年間)、今は契約社員として働いている。給料はとても安い。

が、人生はとても充実していて楽しい。趣味のテニス、カラオケ、最近はギターを始めた。2週間に一回はサウナでマインドフルネス。妻との関係も良好だし、上の子は大学生になって一人暮らしを始め、下の子も勉強を頑張っている。

3年間休んだ期間中に就労移行支援事業所で心を見つめ続け、自分と徹底的に向き合った結果、頭の回転が戻った。

副業(日本株)と安いながらも契約社員としての給与で生活は維持できており、笑顔が増えた。多分、ミッドライフクライシス は抜けられたと思う。

世間学会でも去年発表して、世間の研究についても自分なりに満足できる形を残せた。

人生、諦めずに周りの人に感謝しつつ、自分が幸せになれるよう自分自身に優しくなれば、良い方向に向かう。

7年前のドツボの思考のループをまるで自分とは別の人間が書いた言葉のように感じつつ、久しぶりにコメント。