2016年11月16日水曜日

(6) 「世間的責任」とは

2012/7/11加筆、修正
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企業の「世間的責任」とは?
 
個人株主が本来得るべき利益を経営者は考慮し、
実際の株価上昇につながるような対策、行動に移すべき。
但し、本来の日本的経営の良さ・強みである、
「三方よし」を壊さない範囲内で。
これは、企業が社会的責任を充足した上で、さらに、
その次の段階として、日本企業に求められる責任
 
なお、この概念には、大口の機関投資家や、
持ち合いをしている企業株主
(本来の株式市場の原則から言えば、投資家として、
経営陣にプレッシャーをかけるのが当然の立場の人達)
が、負うべき責任も含むものとする。
 
・・・要するに、「世間的責任」=「会社のオーナーは株主である」という、
上場企業なら当然の事
 
株主資本主義と、ほぼイコールの意味です。
日本に特有の世間(空気)という特徴を考えた時、
「社会的責任(CSR)」の「社会」を「世間」に置き換えたら、
裏返って、結局、会社のオーナーは、基本的には株主であるという基本中の基本に戻った。
 
多くの東証一部、二部上場企業において、
少数株主がないがしろにされた状態が放置されている(特に低PBR企業)、
その事に対しての皮肉を込めています。
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この言葉を日本に広めたいという理念は、
私利私欲の部分と、日本という国を良くしたいという大義、両方から来ている。
 
私利私欲 :
個人的に、バリュー投資(財務良好だが、PBRが低い株を好んで投資)をしているから、
この概念が広がれば、低PBR銘柄に注目が集まり、俺の小遣いが増えるのでは?という夢。
 
日本を良くしたい(大義) 
①ここ数年間で日経平均はずっと下落し、投資家は個別株ではなく、現金貯金が一番いいと思う人が多い。
 それがめぐりめぐって国債となり、政治の先送り体質、世代間格差、景気悪化、デフレの遠因となっている。
 個人投資家には、俺のようなサラリーマン投資家も多いはず。
 ソフト99のような、低PBR銘柄の株価が上昇し、本来あるべき株価になれば、
 誰も損をせず、皆ハッピー。
 
②故 阿部謹也先生、最近では、鴻上尚史さん「空気」と「世間」という本を書かれ、
 日本人に特有の「世間」にスポットライトを当てようと努力されてきた。
 しかし、未だ、大多数の日本人は、自分自身が、「世間」「空気」に縛られている事、
 それが日本の閉塞感の最大原因である事に気付いていないようだ
 有名な言葉である、「企業の社会的責任」という言葉に便乗し、
 あえて、「企業の世間的責任」とする事で、再度、自分も含めた日本人全体に、
 「世間とは」「空気とは(KYとは)」を自らが深く考える事の重要性を喚起したい
 
③2012年現在の日本の株式市場では、数年前の外資系ファンド等による、
 ブルドックソースや、ユシロ化学工業、ソトーの敵対的買収への対抗策として、
 「買収防衛策」や「株式持ち合い」が導入され、そのままになっている。
 しかし、これによって、経営陣が楽な方に流れ、結果として株価が低迷している面がある。
 これは、現在の大口の機関投資家や、株式持ち合いをしている企業群が経営陣を
 甘やかしている事も一因と思われる。
 これにより、日本の株式市場が歪められている。
 
大義だけのために「世間的責任」という言葉を広めるなんて、
俺は聖人君子じゃないので、格好いい事は言わないが、
だが、決して私利私欲のためだけに言ってるんじゃない。

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