(322) 実名と匿名とメディアの続き。
日本経済新聞のwebサイトより。
以下、ここからの引用。
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『人質事件犠牲者9人の氏名、政府が公表へ 遺体帰国後に 』
菅義偉官房長官は24日午前の記者会見で、アルジェリア人質事件で死亡を確認した9人の氏名について、25日に遺体が帰国した後に公表する考えを明らかにした。9人の遺体と生存者は政府専用機で24日午後2時(現地時間午前6時)ころに首都アルジェを出発し、早ければ25日午前7時に近く帰国する見通し。
残る1人の安否不明者の確認作業に関しては「アルジェの遺体安置所には多数の遺体があり損傷が激しいものが含まれている。慎重に確認作業をしている」と述べた。
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現時点(1/24 11:40現在)で、日本政府は、公式には実名を公表していない。
海外の報道やスポーツ新聞等はともかく、日本の大手マスコミ(新聞・テレビ)がこれまでに実名で報道したものに関しては、報道した大手マスコミはそれを実名報道した事に対して、道義的責任を負うべきだと思う。それが海外メディアの伝聞情報か、ソースを明らかにした転記記事かどうかは、ここでは関係ない。
日揮や政府が、遺族心情を考えて、苦しみ抜き、やれる限りで全力を尽くし、それでも実名を開示しなかった思いに対して、大手マスコミが自分達が考えるポリシーに則って反対の行動を是とし、日本国民に対して被害者の実名を開示したことに対して、きちんと責任を負うべきだと思う。早々に報道系の団体は、被害者の実名の公開要求を政府に出したそうだが、それを出しておいて、政府からの回答を待たずに実名報道に踏み切ったという事は、責任は自分達がきちんと負うという事を宣言したに等しい。責任転嫁する余地は一切ないと思う。
資本主義的なビジネス(視聴率・広告収入・出版部数等)とは別の観点で、これは評価されるべきだと思う。
現時点では、私は大手新聞社の中で、今回の悲惨なアルジェリアの事件に於いて、日本経済新聞が最も、責任ある日本のメディアとしての責任を果たしたと思う。
朝日新聞、毎日新聞、産経新聞、読売新聞の4誌、実名報道を行ったテレビ朝日(報道ステーション)、フジテレビ(1/24朝の目ざましテレビ。漢字でフルネームで実名報道していた)*他のテレビ局は、見ていないので私は解らない。
彼らは、果たして一般のネットメディアと何が違うのか?少なくとも、彼らには『公共性』をうたい文句にして、自分達が与えられている特権的な権利分、きちんとした検証・説明を行う義務があると思う。
正直、彼らの側の『正義』を振りかざした、一方的な実名報道には、ハラワタが煮えくり返る思いだ。
9名の方の尊い命が失われた事を悲しむべき時に、怒りの気持ちに支配されてはいけない事は解っているが、どうにもその怒りが抑えられない。
今朝(1/24)の日経朝刊の一面、「春秋」の以下の文章を読んで、私は、涙が流れた。こういう文章を書ける人を、私は本当に心から尊敬する。以下、全文へのリンク、及び抜粋。
http://www.nikkei.com/news/print-article/?R_FLG=0&bf=0&ng=DGXDZO50934050U3A120C1MM8000&uah=DF_SHA_D2_____
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遠隔地に単身赴任する駐在員が口にする一番の困難は「危険」ではなく「孤独」だそうだ。その孤独に耐え、相手国に尽くし、日本の価値観を伝えた侍たちのなきがらが、もうすぐ政府専用機で帰還する。できれば仰々しいフラッシュではなく、静かな気持ちで迎えたい。失われた命の重さと遺族の無念を思い頭(こうべ)を垂れる。
(引用終わり)
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