JASRAC(日本音楽著作権協会)が世間から猛反発を受けている。
「音楽教室からも楽曲の著作権料を徴収」という報道により、火がついている。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170202/k10010862371000.html
先月は「森のくまさん」の替え歌の騒動があったが、とりあえずこっちは円満解決したそうだ。
http://www.oricon.co.jp/article/106140/
ついこの間までは「パクりはずるい」という世間の反応の方が強かったが、最近は「著作権や商標権で既得権益にしがみつくのがずるい」という流れに変わりつつある。
JASRAC然り、森のくまさんの作詞家の方然りだが、著作権を得たのは相当な前。(著作権の保護期限は「著作者の死後50年」。若い人たちから見れば、年老いた著作者や、その権利を引き継いでいる団体が『既得権を持った老害』的な存在に見えるのも仕方ないように思う)
今の若い方達は、新しいもの(音楽など)を作りだそうとしても、なかなかお金にならない。そんな中、油断していると著作権に触れてしまい、JASRACのような所から抗議されてしまう。そういう日本の世の中で、音楽が儲かっていた時代に取得した著作権で今現在も収入を得ている方達に対しての不満・憤り・嫉妬の気持ちが膨らむのは仕方がない事なのかもしれない。
根底にあるのは、「知識・情報のデフレ化」だと思う。
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8634444.html
音楽業界だけではなく、ありとあらゆる「複製が可能な情報」がネットやコンピュータ、スマホ、SNS等の影響で金銭的価値が下落し続けつつ、量としては増え続ける。そこでどうしても過当競争が起こってしまい、マネタイズ化が極めて難しくなっている。
瞬間的に爆発的に売れるような極めて稀なケース(PPAPや、キングコング西野さんの絵本など)を除き、文章を書いたり、音楽を作ったりしてお金を安定的に稼ぐ事が非常に難しくなっている。
日本の中流層の崩壊とも、密接に結び付いているようにも感じるが、考え過ぎだろうか。
3 件のコメント:
フリーミアムの怖さは、キングコング西野さんやイケダハヤトさんが象徴するように、ごく一部には成功者がいるため、「結果が全てでしょ。自己責任」というロジックが一見成り立ってしまう事。
市場全体の平均単価が下がる事、長期レンジで見れば市場がシュリンクする事が隠れてしまう事。
だが、フリーミアム方式は収まりそうになく、もう世の中の当たり前になりつつある。そんな中、中流層の下流転落が進み続けているように思う。
私の悪い癖で話が飛ぶが、スマホでファイヤーエンブレムヒーローズというゲームにハマりかけた。私の知る限り、任天堂がガチャに手を出したのはこれが初めてではないかと思う。
スマホのガチャというシステムは、心理的な間接的不規則報酬を使っているという点で、パチンコやパチスロのようなギャンブルと同じ。適度に楽しめる人以外からお金を取り、無料で遊べる人達のコストをカバーするという、ある意味でフリーミアムの亜流。
昔と違い、ソフトを数千円出して買って遊びたいだけ遊ぶ、という仕組みが機能しなくなったが故に、やむを得ないのかもしれないが、少し寂しい。お金を気にせずハマれるゲーム(三国志、ドラクエ、ファイヤーエンブレム)を子供の時に知ってしまった自分としては、何とも言えず切ない。
もっとも、自分が好きなキャラクターがパチンコに使われて、つい喜んでお金を使ってしまう(北斗の拳、聖闘士聖也、花の慶次)、それと同じことなんだが。
上のコメント、間欠的不規則報酬の誤り。
当たるか当たらないかドキドキ。何度も外れるが故に、当たった時の快感が病みつきになる。パチンコもそうだしガチャもそう。
小学生の息子が任天堂Switchを欲しがりそうな感じ。3/3発売、29,980円らしい。家計が厳しいので、少なくともクリスマスまでは買うつもりないが、ゲーム機の性能を考えれば安い。昔のファミコンやプレステ時代から考えると、ソフトの値段は変わっていない。性能や画質は向上したが。
こう考えると、Switchのソフトを買うのに抵抗を感じるようになってしまった自分が、スマホゲームのガチャに対してどうこう言う資格はないのかも。ファイヤーエンブレムヒーローズのガチャやポケモンGoなどに大金を払ってくれる人がいるからSWITCHの値段が3万円弱で抑えられるのであれば、むしろ俺はそういう世の中に感謝した方がいいのかもしれない。
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