2016年11月16日水曜日

(25) ROEの日米差異

2013/2/8 加筆
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ROE = 一株当たり当期純利益/一株当たり自己資本
ROEが低いのは、分子が小さい事、および分母が大きいこと。
ROEは株価の高い、低いには影響を受けない指標。

また、ROE=PBR/PER
自己資本を薄くし(PBR高)、かつ利益を上げる(PER低)と、
ROEは向上する。

私はS社を低PBRであるバリュー株であり、
相対的に下値不安が少ない事から購入した。

ROE改善のためには、
①分子を大きくする
⇒利益をもっと増やす

②分母を小さくする
⇒自己資本を減らす
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①利益を増やす事ができれば最高だが、これはそう簡単ではない。もちろん、経営陣、社員は不断の努力でより良い利益を出す事に日夜努力していただいているはず。

②自己資本を減らす
このためにファイナンス面で努力してできる事はたくさんある。
利益を100%配当に回せば、ROEは横ばいだが、
- 100%以上を配当に回せば、ROEは上昇(改善)する。
- 自社株買いを行い、それを償却すれば、一株当たりの利益の改善と、
 自己資本を減らす事を同時に達成できる。

「日本の製造業のROEが回復基調との新聞記事がありましたが、昨年10-12月期の平均は7.8%」それでもアメリカのROE平均の15-20%よりも低いのは、「何があっても(大幅な損失を出すことが万一あっても)潰れない」ようにするための、安定志向、借金なんて絶対にしない、という考え方だからだと考える。

コダックが破産法を申請してしまったが、
ROEを重視し、自己資本が薄すぎた面があると思う。

自己資本が薄いという事は、BSの右側を、余剰金・自己資本ではなく、
借入金(社債、長期借入金他)で
やりくりしているという事。借金体質の会社の方が、
ROEは高く(良く)なる。

日本の場合、
従業員の長期雇用し、従業員やその家族の生活を安定させ、
雇用の場を提供するのが企業の社会的責任という側面が強い。

したがって、日本ではどうしても会社がつぶれないこと、
何があっても従業員の雇用を守ること、
を経営で最重要視、借金をする事を好まない。
その結果としてROEが低いんではないかと思う。

社員として働いており、アラフォーで転職も容易じゃないおっさんになってしまった自分としては、この事自体を否定することはできない。

S社は、そんな日本の会社の中でももっともROEが低い部類。
確かに、会社というのは、投資家のお金をいかに効率よく回し、
経済を活性化させるのが責務なので、
「経営が下手」で「会社の存在価値が疑われてしまう」というのはその通りかもしれない。
日本の平均くらい(7.8%)は目指していいと思う。

しかし、アメリカ系企業は、短期的な株主還元を重視しすぎて、
借金を減らさずに配当を多めにする傾向が強く、
コダックのように、赤字が続くと倒産してしまう脆さがあるように思う。

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